受託者が土地の有効活用を行うケース(前半)
~民事信託検討のポイント~

相続に関してどのようなことがご心配ですか?

亡くなった父の家系はいわゆる地主で代々にわたって土地を受け継いできました。
父の相続の際に母と兄がそれぞれ半分ずつの財産を相続し、私は父の生命保険金を受け取りました。
遺産分割の話し合いで、母が父から相続した土地は私が相続することとなっており、その時兄は遺留分を主張しないと言っています。
私もこれを信じており、母の遺産分割では問題が生じないと思っています。遺産分割に問題はないのですが、相続税の負担はなるべく抑えたいと思っています。
現在、母の相続した土地は駐車場となっており、相続税評価額が高い。母も私もこの土地に建物を建築し有効活用しながら土地の相続税評価額を下げたいと考えています。
兄も建物を建築することに異論はないと言っています。
しかし、土地を担保に母が銀行から借入をすることに対しては、この先、母が高齢で管理できなくなることで返済に問題が生じるのではと心配しており、決断することができていないないのです。

  ■家族構成

  ■相談者の母が所有する資産、負債額についての情報

 課題・問題点への解決に向けて不明、調査が必要、専門家の支援が必要なこと

相談者の兄(長男)の母の相続に対する考えについて

相談者の母自身の相続に対する考えについて

建物建築の事業計画について

税務について

 信託検討のPoint

1.母が所有する土地について信託を設定すること

2.母の所有する土地を弟が承継することを兄は了解しているのか?

3.母の土地の有効活用のために借入れすることについて

4.誰が受託者となるのか?

5.事前に金融機関との調整を行う

6.信託期間をいつまでとするのか?

次回は、本事例の【民事信託の仕組みとポイント】をお伝えします
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