相続対策の提案に必要!彼を知り己を知る(2)
前回は、孫子の
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
という格言から、お客様は
自分の相続についてのニーズや課題を本当に理解 しているのか?
という、私が実務で感じている素朴な疑問についてお話しをしました。
お客様の相続について、お客様自身に顕在化できていないニーズがあり、それはITなどでは引き出すことは難しく、
人間が関わらなければ顕在化できないものである。
それを顕在化させることこそが、相続に関する仕事のやりがいであり、難しさであると私は思っています。
少子高齢化社会において、ITで効率化を図ろうとすることはとてもよいことと思っています。
ニーズが明確ならば、ITの領域で効率化を図り、料金も低減させるべきです。
しかし、相続については、本人の思いや家族の思い、資産の状況などが絡みあうなかで、
“その解をシステマティックに見つけられるものではない”
とも考えています。
皆さんは、どうお考えですか?
また、商品の提案ありきで勧めても、お客様の心の窓は閉じてしまいます。
心の窓が閉じてしまえば、それ以降、お客様の奥底に潜むニーズを引き出すことは難しくなります。
今はいつでも、どこでも、なんでも選べる時代です。
単に商品を勧められることに対するお客様の抵抗感は強く、ニーズが明確になっていない状況で商品の提案をされても、
今の時代では、ある種「押し売り」(この言葉は今の時代 ほぼ死語かもしれません)状態に近い感覚をもたれてしまうのではないかと思うところがあります。
「聴く」ことの大切さがわかるとよいのかもしれません。
「聴く」のは、商品を売るためではありません。
お客様の課題を解決するためや、希望を実現するために行うことです。
でも、商品を売る・提供することが仕事であれば、なかなか純粋に「聴く」ことも難しいのだろうと思います。
商品を売りたい・提供したいという思いをどんなに隠していても、やはり、それは隠しきれません。
「ならば、商品を売らない私が、お客様のことを聴けばよいのか!」
「そうか!役割分担をして、商品を売らない私がお客様のことを聴き、お客様の潜在的なニーズを引き出し、それを分析し課題解決方法を整理し、その解決方法をお客様にわかりすく説明すればよいのか!」
そしてお客様が、その解決方法で課題を解決したいと私に伝えてきたときに私の仕事は終了し、その後は解決方法を提供する専門家に任せればよい。
ー お客様の課題を解決するための役割分担
ー 私と専門家のみなさまとのバトンリレー
相続や事業承継に関する仕事をしていくうちに、こんなことを感じるようになり、今ではその思いがとても強くなりました。
思いは強くなったのですが、
「この役割分担、世にあまりないのかな?」
と少し不安に感じるところもありました。
でも、ないならば、私がやってしまえ、との思いの方が強くなりました。
そうすれば、お客様は、
ご自身が真に希望することを実現できるし、
課題を解決する商品のプロから商品や仕組みを選定してもらえれば、
お客様にぴったりの商品や仕組みを選択できるので、
皆ハッピー!になると。
ならば私がやってみようと思い、ようやくその準備を手掛け、最近になってようやく整ってきた状況です。
先日お伝えした、現在企画中のコミュニティでも、この役割分担について、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。
そして、この役割分担により、多くのお客様の課題を解決する仕組みを、また、皆さんにお伝えしていきたいと思います。
本日も、私の思いの文にお付き合いくださいましてありがとうございました。
株式会社継志舎
石脇俊司
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